解雇を迫られた場合の対応

「上司から退職を迫られている」「突然、退職届を手渡され、署名をするように求められた」「会社で、退職をするようにちらつかせたうえで、過剰な要求をされている」このような場面に遭遇した方や不当な解雇への対処法を知りたい方に向けて、解雇を迫られた場合の対応について解説します。

初めての方にもわかりやすく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

会社が退職・解雇を迫る心理

会社が退職・解雇を迫る心理

会社は、従業員に対して、解雇を通知する前に退職を迫ってくることがあります。

穏当に従業員を辞めさせるという側面もあるでしょうが、一方で、労働事件として争われた場合に、従業員の都合により退職を求め会社と合意して退職したことになれば、会社側は不当解雇の問題を避けられることになります。

そのため、会社側は、辞めさせたい従業員に対して、退職を迫ることが多いのです(こちらの記事→退職勧奨への対応では退職勧奨に特化した対応についてわかりやすく解説しています。)。

退職に応じるのは慎重に

退職に応じるのは慎重に

突然会社から解雇されたり、退職を求められた場合、これに簡単に応じてしまうと、従業員である皆さんにとって不利に働くことがあるので注意が必要です。

会社と従業員が合意に基づいて退職をする場合(合意退職の場合)には、解雇に関する法律によって従業員が保護されない場合があります。

例えば、合意退職である場合には自己都合退職として失業保険における給付金額が低くとどまる場合(正当な理由がなく自己の都合によつて退職した場合」)がありますし、解雇予告手当を受け取れなくなることもあります(解雇予告手当に関する労働基準法20条1項における「解雇」には合意退職は含まれないものと理解されています。)。

また、会社の就業規則によっては、自己都合退職による場合には退職金の額が低く計算されることもあります。

「会社が従業員の合意退職を目指すのはずるい」十も方も多いでしょう。会社側も、労働問題を重大にしたくないために、様々な手段を用いることが想定されます。

「解雇だ」と通知された場合でも、これに当然のように応じていると、会社から合意退職をしていたものであると取り扱われてしまう可能性があります。

すべき対応

すべき対応

ではどうすべきなのでしょうか。

安易に退職に応じない

安易に退職に応じない

すでにお話したように、安易に退職に応じることはしないことが望ましいでしょう。会社とトラブルになりたくないという方も当然いるでしょうが、安易に退職に応じてしまって、後で後悔するというケースは後を絶ちません。

合意退職となった場合や自己都合退職扱いになった場合、解雇と扱われるケースや会社都合退職と扱われるケースよりも不利に取り扱われることになります。

本来得られるはずの金銭が得られなくなってしまうこともあります。

出勤の意思を示すこと

出勤の意思を示すこと

出勤をしたいと、明確に伝えることが必要です。これについては、メールなどにより、証拠を残しておくことも有効です。

出勤をしたいという意思を明示しておくことで、解雇期間中の賃金(バックペイ)を請求する権利を保全することが出来ます。

解雇理由証明書

解雇理由証明書

また、解雇の根拠について、会社側に明確な回答をさせることも重要です。会社は、解雇の際に従業員に求められれば、遅滞なく解雇理由証明書を交付しなければならないことが法律上義務づけられています(労働基準法22条)。

ここで注意が必要なのは、労働者が解雇理由証明書を請求しなければならないという点です。請求し忘れてはいけません。

弁護士への相談

弁護士への相談

ここまで述べたような対応をしたうえで、弁護士への法律相談をすることもぜひご検討ください。

解雇されてすぐであれば、「今私は何をすればよいのだろう」という疑問に答えてくれます。また、解雇されてから時間がたっても、皆さんが今行使できる権利について、一緒に考えてくれるはずです。

また、解雇されたり、退職を迫られた場合、会社の提案が法律上皆さんの納得が得られるものかどうかを判断することは非常に難しいです。

個々の事情だけではなく、就業規則の内容、会社の状況、従業員のこれまでの勤務態度等様々な事情をふまえて、解雇や退職勧奨が適法かどうかが決まります。

皆さんの受けた解雇が不当解雇であるかどうかも、弁護士への相談により、解決の糸口が見つかるかもしれません。

不当解雇を争う場合

不当解雇を争う場合

ここまでお話したような対応の結果、従業員の受けた解雇等が不当解雇と分かることがあります。

この場合、弁護士に依頼をすることで、専門家のアドバイスのもと、正当な権利の実現を図ることが出来ます。

また、弁護士は、交渉の代理人の立場となることが出来るのですから、皆さんが精神的に負担を感じるような交渉を代わりに行うことが出来ます。

ご相談
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。


■この記事を書いた弁護士
弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
弁護士 小松原 柊
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