紛争の内容
ご依頼者は、相手方である会社で約3年ほど働かれていました。
ある日、突然、責任者から解雇通知書を渡され、解雇されてしまいました。
その理由について、ご本人に特に心当たりはありませんでしたが、相手方が主張するには、他の従業員への態度が悪いとか、勤務態度が不良であるなどというものでした。
当事務所には、この解雇を争いたいということで、ご依頼をいただきました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当初、示談交渉のご依頼をいただきました。
当方から、解雇が違法かつ無効であることを主張し、解雇期間中の賃金相当額や慰謝料の支払を請求しました。
これに対して、相手方は、解雇の有効性を全面的に争いましたので、示談交渉での解決は難しいということで、労働審判を申立てることになりました。
労働審判では、当方は、解雇に理由がないこと等を主張し、解雇期間である5か月分の賃金の支払を請求しました。
これに対して、相手方は、ご依頼者様が合意退職していることや解雇には理由があること等を主張しました。
労働審判の場で双方の言い分が聴かれました。
本事例の結末
労働審判の結果、本件においては、解雇無効が認められる可能性も合意退職が認められる可能性もいずれもあり得るという見解が示されました。
相手方は、1ヶ月分の賃金を支払うという提案をしましたが、裁判所の意向もあり、当方の主張により近い賃金3カ月分の支払という内容での和解案が示され、合意することができました。
本事例に学ぶこと
会社から解雇されてしまった場合、ご本人としては、たとえ心当たりがなくても、動揺して、それを争うという発想もないかもしれません。
しかし、日本の法制度上、会社は簡単には労働者を解雇することはできません。
しっかりとした解雇の理由があり、かつ、解雇の手続が適正であることが必要です。
また、会社から、合意退職したと主張されたとしても、必ずしも合意しているとは限らず、この主張を争う余地は十分ありますので、解雇を言い渡されたとしても、一度冷静になって考え、少しでも疑問があれば弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士 権田 健一郎







