労働契約法16条により、解雇が有効であるためには、①客観的に合理的な理由があり、②社会通念上相当である、必要があります。

①については、解雇の対象となる社員について、解雇するのにふさわしい理由があるかどうかがポイントとなります。就業規則などで解雇事由が定められている場合、解雇事由があるか否かが特に重要です。

②については、解雇をすることについて、適切な手続・段階が踏まれているかどうかがポイントとなります。

解雇の効力が訴訟等の裁判所の手続で争われた場合、各々の事案における事情を総合的に考慮して、上記①・②について検討した上で、解雇の効力が判断されます。そのため、会社の社員について、就業規則に定められた解雇事由があるとしても、①・②を満たさないと判断され、解雇は無効と判断されることになります。

社員の能力不足や勤務態度不良が問題となる場合、会社には、使用者として労働者に適切な指導を行うことによって労働者の能力・勤務態度を向上・改善することが求められますので、まずは当該社員に適切な指導を行うことが求められます。このように、勤務成績や勤務態度不良、能力不足などを理由とする解雇の場合、会社からの指導や改善指示などがなくいきなり解雇がなされた場合、会社がなすべきことをなしていないと判断され、解雇は無効であると判断されることがあります。