紛争の内容

定年後も2年間支店長の役職を任せられており、その後1年間は支店長を教育する役職で支店長時代と同様の額の給与を支払われていた。

しかし、定年後4年目の終り頃になって、今まで払っていた支店長時代の給料は過払いであった、本来は事務職程度の給与であったので給料を返せと言われた。

これに対し、事務職に役職が変わったという説明は受けていない、給与の返還にも応じられないと反論したところ、給与変更を納得してもらえなかったこと及び期間満了を理由に退職をさせられたという事案です。

不当解雇を理由として労働審判の申立てを行いました。

交渉・調停・訴訟などの経過

労働審判において、会社は期間の定めのある雇用において期間が満了したにすぎないと反論しました。

当方は、申立人が役職変更に伴う給与の過払いを知らなかった事実から更新手続きが行なわれていなかったこと、4年目終了時点での雇止めは有効でないと主張しました。

会社からは役職変更を示す更新契約書が提出されましたが、当方はその存在を把握していないと主張しました。

本事例の結末

更新契約書に押された印鑑がシャチハタ印ではなく、申立人の机の中に保管されていたものであるということを理由に、更新契約書は申立人が作成したものとの認定がなされましたが、他方、給与の減額の説明がなされないまま、4年間支店長在職時の給与が支払われ続けていた事実から、申立人には5年目も同様の賃金で雇ってもらえるという期待権が発生していたとの認定もなされ、裁判所から、6カ月分の給与(174万)と昨年夏と同額の賞与(6万)の支払いによる和解が勧められました。

会社はそのような和解は申立人に5年目の雇用を認めるのと同じであるとして和解案に納得せず、減額を要求しました。

当方としても裁判所の理屈に疑問(訴訟になった場合に覆る可能性)を感じたため、会社の減額要求に応じ、70万円で和解することとなりました。

本事例に学ぶこと

契約書等の証拠がない場合に、期間の定めのある契約の延長を求める理屈付けを考える機会となりました。

また、会社での印鑑の保管状況などの情報は前もって聴き取りを行うことが重要と感じました。

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不当解雇・雇止めの解決事例

No 事案
1 定年後に再雇用をされていた申立人が不当解雇を訴え、150万円の慰謝料請求を申し立てたケース
2 契約期間中に解雇された事件で、解雇撤回と解決金を獲得したケース
3 会社から半ば追い出しのような形で解雇された元従業員の方からの依頼を受け、労働審判の申立てを行ったケース
4 労働審判において、不当解雇による慰謝料等の支払いを受けたケース